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【ブランディングの重要性】すべてのデザインの中核となる(トップ商空間デザイナー/ THE WHOLEDESIGN代表取締役 杉山敦彦氏)

【ブランディングの重要性】すべてのデザインの中核となる(トップ商空間デザイナー/ THE WHOLEDESIGN代表取締役 杉山敦彦氏)

 第2 回の今回は、様々なデザインにおいて中核をなすブランディングに関し、具体的にどのようにアプローチをして決定していくのか。
 空間デザインを依頼される際に、その施設が誰のため、何のため、どういう目的のものかなどが決まっていないことも多々あります。ブランディングとは、そもそも消費者にどのような存在となり、どんな風に見られたいのかということ。デザインはあくまでもそれを表現するための手段です。つまり、中核であるブランディングがない状態で、空間はもちろん、WEBサイト、名刺、ロゴなどのデザインを発注しても、統一感が生まれず、チグハグさは否めません。
 ブランディングにおいて大切なのはブランディングシートを作っていくこと。外部の専門家に依頼することも出来ますが、予算的に難しい場合にはオーナーの想いをヒアリングしながら、担当者がそれを文字やビジュアルでまとめていきます。

 ウエディング施設のブランディングシート作成に関して、まず客観的に立地条件などの事実を挙げていく。ターゲットの性別、年齢、職業、エリアなどの想定事実を並べていきます。そこで出てくる競合分析を明記。会社の持っているビジョンを記し、具体化するためのプロジェクトを決定、その上でテーマを選んでいきます。次にブランドパーソナリティとして、関連するキーワードを出していきます。さらに、コンセプトイメージに合うような写真も提示します。例えば、ナチュラルと言っても、人によって思い浮かべるイメージは異なります。写真を使うことで、イメージギャップを解消します。こうしたシートに基づき、最終的にブランド価値を定義します。定義されたブランド価値に対して、まずは施設名称を決定。やはり名称が決まると、他のものもイメージが付きやすいわけです。
 ブランド価値が定義されれば、そのシートを全員が読み込むことで、自然とゴールは同じ方向になります。ビジュアルに関してのアイデンティティを明確にすれば、ロゴもそれに則って決まっていく。さらにプライマリーカラー、セカンドカラー、使ってもいいフォントなどに繋がるわけです。この資料が最初にあるかどうか。いわばその後のデザインの中核となるものがあるかどうかであり、ないままにデザインを進めても、中身がなく育っていきません。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月11日号)