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《輝く女性支配人 VOL.11》失敗を恐れずに挑戦を続ける【SCAPES THE SUITE エグゼクティブマネージャー 矢竹友美さん】

《輝く女性支配人 VOL.11》失敗を恐れずに挑戦を続ける【SCAPES THE SUITE エグゼクティブマネージャー 矢竹友美さん】

大学在学中の配膳会のアルバイトをキッカケに、ポジティブドリームパーソンズ(東京都渋谷区/以下PDP)への入社を決めた矢竹友美さん。現在は、ウエディングのほか、客室も備える『SCAPES THESUITE』においてチームをまとめている。2020年のゼネラルマネージャー就任と同じタイミングで、襲い掛かったコロナの波。危機的状況をどのように打開し、店舗とチームを盛り上げていったのか。矢竹さんの仕事への姿勢、キャリアアップへの考え方など話を聞いた。

PDPへの強い憧れ

「大学在学中は配膳会に所属し、地元・長崎の式場、ホテルで接客のアルバイトをしていました。中でもPDPの式場は、とにかくカッコよかったですね。黒いスーツを着こなすプランナーをはじめ、笑顔で働く様子、カップルのために本気で涙を流す姿は、とても印象的でした。当時の支配人はパーティーがお開きになるたびに、『今日も素晴らしいサービスをありがとう』と、配膳会のスタッフに握手をしてくれるような人。『この会社で、この人たちと働きたい』と思ったのが、ブライダルへの就職を決めたキッカケとなりました。」

「社員として入社以降は打合せの担当に。カップルを喜ばせたいという一心で、全ての施行にサプライズを組み込んでみることにも挑戦し、『ありがとう』の言葉に日々やりがいを感じていました。その後福岡に異動し、あるカップルの施行を担当した時のこと。110名収容のバンケットでしたが、『たくさんの人にお祝いをしてもらいたい!』という新郎新婦の希望もあって、打合せを重ねるごとにゲスト数は増加。施行予定日はあいにくほかの会場はすでに埋まっており、予定通りそのバンケットに160名を招くことになりました。併設するホワイエを開放し、サービススタッフと一緒に動きのシミュレーションも実施。当日カップルからの挨拶には、『多くの人を招きたかった』という言葉を入れてもらい、ゲストの理解にも繋げるなど試行錯誤を繰り返し、無事お開きとなりました。努力を重ねることで、課題や難題を突破できるチャンスが見えてくることを学べた施行となりました。」

 

 

仲間の成長はやりがい

「その後プランニング部門のユニットマネージャーになったのは、会社からの提案。不安もあったため一旦は断ったのですが、『ぜひやってほしい』と言ってもらい、挑戦を決意しました。それ以前のやりがいは全て対顧客でしたが、マネージャーになって以降は仲間の成長もやりがいの1つに。もっとも、メンバーをまとめる難しさを感じたことも多々あります。元々配属店は私の下に3〜4人というチーム編成でしたが、その後10人規模の施設に異動。個性豊かなメンバーでしたから、どうやってチームをまとめていくかを考えていきました。一緒にランチを食べるなど会話の時間を増やすようにして、こちらから積極的にコミュニケーションを図ったことで、チームとしてのまとまりも強くなっていったと感じます。」

「2020年1月に福岡でゼネラルマネージャーに就任後、一気にコロナが蔓延。配属店舗のレストランのリニューアルも決定しており、精神的に不安で苦しいタイミングでした。そんな私を奮い立たせてくれたのは大きく2つ。1つ目は、当社の経営理念にもある『常に失敗を恐れない勇気を持ち、挑戦し続けること。』という言葉でした。私にとって〝お守り〞のような存在で、挑戦を後押ししてくれる会社のスタンスは、『コロナ前と同じことをやっていてはダメだ』と気付くキッカケとなりました。もう1つは、当社ファウンダー・杉元の存在。当時のレストランMGRとシェフも東京に呼ばれ、杉元と一緒に人気レストランを約20店舗訪問。自分たちが目指すべきポジションを、明確に導いてくれました。福岡に戻って以降は、例えば生産者や窯元を訪問し、食材、お皿1枚から見直すなど徹底的に改革を。その結果、2021年5月から翌年にかけて、オープン以降9年間で過去最高のレストラン売上を記録しました。この挑戦は、スタッフにとっても自信となりました。」

 

 

ホテル事業にも挑戦

「現在働く施設は、4つの客室を備えたホテル。キャリアアップに関しては様々な考えがあるかと思いますが、いざチャレンジしてみると、違う景色が見えてくるはずです。私自身ユニットマネージャーへの挑戦を1度は断ったものの、今こうしてレストランやホテルまで幅広く見られる環境は、社歴が長くなっても新たに挑戦できるステージがあるということ。ウエディングはもちろんですが、今後はPDPにおけるレストラン、ホテル事業をより盛り上げていける存在になりたいですね。」

 

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月21日号)