LISTEN to KEYMAN
キーマンに聞く

《輝く女性支配人 VOL.8》「人材育成の楽しさを伝えたい」 バディ制を通じて若手を育てていく【バリューマネジメント 婚礼事業部副部長 野口智加さん】
希望して配属となった新規接客では花開かず、苦戦の1年目を経験したバリューマネジメント(大阪市北区)の婚礼事業部副部長・野口智加さん。1度は退職を決意し転職活動も開始した中で、この仕事の魅力に改めて気付いたという。現在は関西の複数店舗を統括しながら、人材育成に注力。若手プランナーはもちろん、過去の反省からMGR層を育てていくことにも重きを置いている。「多くの人にキャリアアップを目指してほしい」と話す、野口さんの想いとは。
成約を取れない1年目
「入社当初は新規接客を希望していて、その通りに神戸の式場で新規スタッフとしてデビューしました。一方で、4ヵ月間の受注はわずか4件のみ。とにかく成約に至りませんでした。その秋にはコンサル先のホテルに異動し頑張ろうと思ったものの、やはり結果は出せず。2年目の春からは心機一転、打合せプランナーとして新たなキャリアをスタートしました。実際に担当するカップルは私より年上というケースが大半で、『こういう存在になりたい』と思える憧れの人も多かったですね。打合せ担当に変更となって以降、コミュニケーションスキルは磨かれていったと感じます。」
「2016年には大阪の新規施設に、立ち上げメンバーとして異動。ゼロイチで様々なことを決めて、メンバーと一緒に作り上げていくことにやりがいは感じていたものの、個人的に余裕がなくなってしまい疲れを感じるようになりました。カップルとの会話も以前ほど楽しめなくなっていることに気付き、1度は退職を決意して会社にも報告。担当を新たに持つこともなくなりました。一方で、転職活動を始めてみたはいいものの、チェックしていた求人はブライダル企業のものも多く、『私は人の幸せに関わる仕事が好きなんだ』と、改めて気付くキッカケになりました。ちょうどその時、『産休に入るメンバーがいるから、京都の店舗に来たら?』と、入社1年目当時の直属の先輩に声をかけてもらったこともあり、環境を変えて再スタートを切りたいと、会社に残ることを決意。取締役には『やっぱり続けます』と頭を下げ(笑)、『一生懸命、また頑張ります』と私の決意を伝えました。」
後輩を指導する責任
「もともと入社面接の段階で女性MGRなどと話すことが多く、『私もいつかはキャリアを築いていきたい』と思っていました。その後メンバーの退職などもあってチーフのポジションに就き、マネジメント業務に移行するにあたり、担当件数を徐々に減らしていきました。現在店舗全体を見る立場として注力しているのが、人材育成です。教育を初めて担当した後輩は、自分と真逆のタイプ。私は『10を聞いて実際にやってみよう』という考えですが、そのスタッフはしっかり100まで教えてほしい性格。どうやって教育していくべきかを考えることも多かったのですが、嬉しいことに私への信頼を寄せてくれていたのを感じることもできました。その時、『キャリア形成はここから始まるんだ』と改めて責任を実感。スキルアップはもちろんのこと、目の前のメンバーがどうすれば仕事を楽しめるのか、その人の持つ価値観はどういったものかも含めて考えるようになりました。プランナーとしての成長に加え、社会人、ひいては人としても成長させてあげたいとの〝親心〞ですね。」
過去の反省を活かす
「プランナーの育成には注力していたものの、後輩たちから様々なジャッジを求められる中で、私の不在時でも代わりに対応できるマネジメント層をしっかり育成できておらず、結果パンク気味になってしまったこともありました。この反省を活かし、現在はマネジメント層を育てるチームミーティングを強化しています。その上で、一気に全てを任せるのではなく、例えば売上管理においては人数アップに特化した戦略構築に絞るなど。管理するものの多さに混乱してしまうのは当然ですから、一つずつ学べるようにしています。」
「現場主義も素敵な選択ではありますが、今後はより多くのスタッフにもキャリアアップの楽しさを伝えていけたら。現在業界の課題として、中間層の不在から『先輩が遠すぎてキャリアを描けない』ということも挙げられます。その解消に向けて、店舗をまたいだ『バディ制』を今夏からスタート。会場内で教育するというこれまでの概念を取り払い、例えば別店舗の3年目の先輩が入社1年目の若手を指導する。教える側にとってはマネジメントの一歩目にもなるわけですから、若手が育つと同時に、より多くのメンバーにマネジメント業務の楽しさとやりがいを感じ取れる取り組みとして、磨きをかけていきたいですね。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月21日号)

