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今日から仕事が変わる!AIの使い方-連載6- 読み込ませた資料のみをベースに回答を引き出せる 『NotebookLM』の活用で事務作業、探す時間を削減【TAIAN エバンジェリスト 野村壮耶氏】
自分専用の物知り秘書
皆さんこんにちは。生成AIをテーマにした本連載、第6回となる今回は少し視点を変えて、『情報の整理』を劇的に変える画期的なツールをご紹介します。前回は画像や動画といった“華やか”な生成AIについて触れましたが、日々の実務において私たちが最も時間を取られているのは、実は膨大な資料やメモとの格闘ではないでしょうか。
会場のパンフレット、複雑な約款、過去の成約事例、そして何より大切な新郎新婦との打合せ記録。これらを全て頭に入れ、瞬時に引き出すのは至難の業です。そこで今、世界中のビジネスパーソンが驚いているGoogleの最新ツール『NotebookLM』の出番です。
そもそも『NotebookLM』とは何かを一言でお伝えするなら、それは“あなたが渡した資料だけを完璧に記憶してくれる、自分専用の物知り秘書”です。一般的なAIとの大きな違いは、ネット上の不確かな情報ではなく、皆さんがアップロードした手元の資料だけを根拠に回答してくれる点にあります。これなら、AI特有の“もっともらしい嘘”を心配する必要もありません。
具体的な式場での活用シーンを想像してみましょう。例えば、複数回にわたる打合せの膨大なメモや録音データを、このツールに読み込ませておきます。すると「前回、新婦がポロリとおっしゃっていた、サプライズの要望を抜き出して」と問いかけるだけで、過去の記録から正確な答えを瞬時に探し出してくれるのです。あの時なんて言ったっけ、と必死にメモを遡る時間はもう必要ありません。
また、分厚い運営マニュアルや提携先との規約を読み込ませておけば、新人スタッフが「持込み料の規定を教えて」と聞くだけで、即座に正しい回答が得られる教育係にもなります。トレーニングの工数削減のような効果も見込めるでしょう。さらには、過去の成約アンケートをまとめて読み込ませ、「最近の30代カップルに共通する悩みと、それに対する効果的な提案は?」と尋ねることで、自社の成功パターンに基づいた接客のヒントを得ることさえ可能です。
カップルに向き合う時間を増やすために、事務作業や思い出す時間を削減していく。そのために、『NotebookLM』に記憶や整理という作業を任せることで、私たちはもっとクリエイティブな、人間にしかできないおもてなしの設計に集中できるようになります。まずは、お手元にある資料を1つ選んで、この賢い秘書に預けてみることから始めてみませんか?これからの時代、AIは競う相手ではなく、私たちの専門性をさらに輝かせてくれる、“心強いパートナー”になっていくはずです。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月11日号)

