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ドリンクも大切な要素【みんなのウェディング レビューアナリスト 黒須 裕子氏】

ドリンクも大切な要素【みんなのウェディング レビューアナリスト 黒須 裕子氏】

本紙×みんなのWコラボ
結婚式に列席するゲストは、近い未来の顧客である。みんなのウェディング(くふうウェディング・東京都中央区)は、利用者からの口コミ投稿のほか、列席者に対する【GSアンケート】を通じてゲストのリアルな声を収集している。同社と本紙のコラボ企画として、口コミ、アンケートに寄せられる様々な評価を項目ごとに抽出していく今回のテーマは【ドリンク提供】。提供の遅さなどが課題となる中で、その改善策も含めて紹介していく。

「3回頼んでも来なかった」
――ドリンク提供に対する、ゲストからの評価指標は。
黒須「ドリンクの配膳に対するスピードに対し、『A:スムーズだった、B:どちらかと言えば待つことは少なかった、C:どちらかと言えば待つことがあった、D:頼んだドリンクがこないことがあった』。この4つから選択してもらった結果は、A:73.5%、B:18.7%、C:6.4%、D:1.4%でした。さらに4つの回答に対し、NPS(参列した式場を他の人にもおススメしたいかを10段階で評価)の平均値を算出してグラフ化しました(上記表)。A:スムーズだったと回答した人の平均値は8.37で最も大きく、B:7.26、C:6.93、D:6.53と減少していきます。AとDの差は1.84点。AはNPSの平均値として高い水準ですが、6点台のC、Dは推奨されない状態と見れます。もちろん、ドリンク提供が全てではないものの、満足度に関連する要因になりうるということは明らかです。」
――任意のコメントでは、どのような声が出ていますか。
黒須「評価の高い内容については、ドリンクを飲み終わる少し前に自ら声をかけなくても注文を聞いてくれた。一方、3回頼んでも来なかった、来ないから自分で取りに行ったというコメントも見られました。料理の配膳が始まっても来ない、2皿目まで来なかった、頼んで30分間待っても来なかったと具体的に時間を書いている人もいました。また文章を読んでいると、途中で諦めている人もいました。高評価をしている人のコメントを見ると、配膳スピードに加えて、スタッフの対応力に言及しているケースが多いのも特徴です。またドリンクメニューに関する言及も散見していて、種類が豊富だった、少なかったについては、指摘されやすいポイントでもあります。」
カクテルメニューは人気
――口コミでもメニューへの投稿は見られるようですね。
黒須「種類がたくさんあるのは良い評価となり、10種類以、20種類以上と具体的に数まで書いている人もいます。特徴としては、アルコール・ノンアルコール関係なく、カクテル類が豊富な点は高く評価。あとはご当地ならではのフレッシュジュースやクラフトビールなども喜ばれています。もう一つ、ウェルカムスペースでアルコール類を提供する式場では、乾杯前からアルコールを飲めて嬉しかったというような投稿もありました。ドリンクのメニュー表についても、指摘はあります。料理と同様にドリンクメニューも1人1部あると思っていたのに、テーブルに置いてあって回して見る、もしくはメニュー表自体なかったと書かれている投稿も。メニューを分からずスタッフに聞こうとしても、そのスタッフがいないという不満もありました。この点は、1人1部のメニュー表を用意するだけで改善できる可能性があります。なぜそのドリンクを選んだのか。例えば新郎の父親が好きなお酒、地元が長野なので長野産ワインにしたなど、メニュー表に一言添えるだけでも印象は大きく変わると思います。」
――単価アップや、ペーパー受注の可能性も出てきます。
黒須「テーブルに一つ置いていても、誰かがメニューを読んでいる間は待たなければいけない状況も出てきます。1人に1部であれば、次何を頼むか考えることも出来ます。」
――ところで最近はサービス人員を削っている会場も多く、そうなるとドリンク提供に対する様々な指摘は今後も増えていきそうです。
乾杯後の10分間の対応
黒須「特に乾杯後の一杯目の対応は難しいと感じていて、料理の配膳もスタートするので一気に慌ただしくなってしまう。ここでいかにスムーズにできるかは、非常に重要だと思います。人がいなくてどうしようもない時には、ジュースやビールなどを事前に配っておくのも一つの改善策かもしれません。実は口コミの投稿に、デキャンタを頼んだけれど来なかったというような内容もありました。一杯ずつではなく、ある程度量をまとめて持ってきて欲しいという意識もあるようで、それならば容器をオシャレなものにするなどして対応すれば、人が足りない時でも、待たされる不満は多少でも解消されます。」
――ワインについても、飲む人の多いテーブルであれば、ボトルを置いておくのも一つの手かもしれません。たくさん飲めたか飲めなかったかをゲストが意識している以上、遅いよりはマシだと感じます。
黒須「式場からの意見として、QRコードでドリンクを注文する仕組みについて、考え方もばらつきがありました。人がいなくてQRコード注文にするわけですが、そもそもドリンクを作る人も足りず、裏側が大変となってしまい結局スピードは改善されない。また、居酒屋のような雰囲気になってしまうのではなど。見た目もおしゃれにデザインして、新郎新婦からのメッセージなど演出要素を入れるアイデアも考えられるでしょう。」
――乾杯後の時間が最も大変であれば、その10分間は他のバンケットのスタッフ、それこそプランナーも集まって、全員で対応するようなシフト組みも今後は考えるべきでしょう。人員が少ないから待たせるのは仕方ないではなく、ゲストの期待値に見合ったサービスを提供するための方策は、絶対的に必要だと思います。
黒須「そうしたコントロールは、さらに人手不足になるからこそ重要ですね。本番をいかに重視するかという認識の問題のような気がします。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月11日号)