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連載10:《会場の業績アップ事例》Whyを成約率に結び付ける3つの質問【ニューバリューフロンティア 執行役員 森房 知史氏】
前回までWhy→How→Whatで「比較の土俵をずらす」設計と、現場で機能させ続ける運用を扱ってきましたが、今回は一歩進め、Whyを“成約率”に変える具体策です。成約率を安定させるカギは、会場の説明量ではなく「ふたりの判断軸」が立ち上がるかどうか。相手の言葉と結びつかなければ比較の波にのまれます。そこで効くのが以下の3つの質問。
質問①(ヒアリング)
「誰に、どんな気持ちで帰ってほしいですか?」
狙いは価値をゲスト視点に上げ、判断軸を条件や価格から意味へ戻すこと。答えは必ず復唱し、接客中の“主語”にします。(例)「親御様に“自分たちを育てて良かった”と思ってもらい、安心して送り出してもらいたい、ですね。では、その想いが当日きちんと届くように、会場としてどんな設計で支えるのかを見ていきましょう」。内覧中も「親御様が当日安心して過ごすことができる」と一言添えると、話は散らかりません。
質問②(会場内覧前)
「他と比べるなら1番確かめたいのはどれに近いですか? A見積の納得感 B当日や準備期間の安心感 C雰囲気・過ごし方」
1件目の比較は“分からない不安”が原因のため自由回答で詰めず、選択肢で「比較の焦点(判断基準)」を一緒に決めます。(例)Aなら内訳の考え方、Bなら動線・スタッフ体制・打合せの段取り、Cなら過ごし方のイメージが湧く場面を厚く見せ、以降の案内は、その基準に沿って揃えます。
質問③(見積前)
「お二人が結婚式を実施する上で、懸念点は何かありますか?」狙いは意思決定のブレーキ(未来不安)を特定し、見積前に“納得の材料”を揃えること。不安は説明で終えず、見える化して解消の根拠を作ります。(例)進行が不安→タイムラインと配置。親の納得が不安→親目線の動線と過ごし方。費用が不安→守る項目と調整できる項目の整理。ここまで揃うと、見積は判断の整理になります。
Whyを成約率に変えるコツの言葉を主語にする、
②で判断基準を決め、内覧中に最低2 回はその言葉を引用する、③で不安を整理し、見積の結論(合計)と理由をその基準に沿って結び、最後に「お二人が結婚式で大切にしたいことは○○ですよね。それを実現させるための内容と金額になります」とまとめると、比較してもブレにくくなります。
【現場ワンポイント】
質問で「価値観(①)→判断基準(②)→不安(③)」を言語化し、接客中に相手の言葉を繰り返し引用すえれば、提案がブレず“迷いにくい意思決定”を作れます。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月21日号)

