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《納得を引き出す営業テクニック-Vol.2-》提案理由を明確にして相手の納得を生み出す【ビーハイライト 代表取締役 濱田 大輝氏】
カチッサー効果を活用せよ!
「あの人の提案はなぜかすんなり受け入れられる」、「同じ内容を伝えているのに、なぜ差が出るのか」。そんな接客の疑問をロジカルに説明する本連載。今月は、『カチッサー効果』という手法をお伝えしていきたいと思います。
『カチッサー効果』とは、人が「〜だから」、「〜なので」と理由を提示されると、その内容が当たり前のことでも受け入れやすくなるという心理現象です。私自身、大学生時代に実験を行ったことがあります。コピー機の列に割り込む際に「①コピー機を先に使わせてください」、「②急いでいるのでコピー機を使わせてください」、「③教授に頼まれたので先にコピー機を使わせてください」と伝えたところ、①は15%、②は75%、③は80%の人が許可をしてくれました。つまり大した理由でなくても、『理由が添えられる』だけで承諾率は大きく変わるのです。
なぜこの手法が有効なのでしょうか。人間は『理由があること』に安心感や納得感を覚える生き物です。たとえ特別な理由でなくても、“筋道”が提示されるだけで、受け入れやすくなるわけです。営業や接客の現場も同様。「なぜなら〜」を意識し、きちんと相手に伝えることで、提案の通りやすさは格段に変わってきます。
ウエディングの新規接客において、具体的な例を基に考えてみましょう。コンセプトを説明したい場合に、「おふたりは当館に初めて入っていただいたということなので、まずは会場のご案内に入る前に、私たちがどんな想いで結婚式をお手伝いしているかというコンセプトから、お話しさせていただきます」と説明を加える。また、当日成約特典もただ提示するのではなく、「おふたりに『より結婚式にこだわっていただきたい』という想いから、当日成約特典を用意しています。少しでもご準備の負担を軽くして、内容にこだわる余裕を持っていただけたらと思っています」など。
理由の有無だけで、相手の納得度は大きく変わります。まずは、自分のクロージングトークを改めて振り返ってみてください。「おすすめです」、「お願いしています」で終わっていないでしょうか。そこに「なぜなら〜」を一言足すだけで、カップルの心に届く提案へと変わります。ぜひ「理由を添える」ことを今日から意識してみてください。その小さな工夫をコツコツ積み上げていくことで、大きなYESと信頼を生み出すはずです。
来月のコラムでは、成約を持ち帰られそうな時に使える『ダブルバインド』についてお届けします。どうぞお楽しみに。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月11日号)

