LISTEN to KEYMAN

キーマンに聞く

イベント幹事をサポートするAIサービスで会場の課題も解消【TAIAN Canjii責任者 粟田 ひかり氏】

イベント幹事をサポートするAIサービスで会場の課題も解消【TAIAN Canjii責任者 粟田 ひかり氏】

ブライダル向けシステムを提供するTAIAN(東京都新宿区)は8月5日、ベンチャー・スタートアップ企業の社内イベント向け、AIイベントプランナー「Canjii(カンジー)」をリリースした。AIによるヒアリングを経て、会場・イベント業務サポート、イベントコンテンツなどを提案する仕組みとは。

 これまでも、宴会送客サービスは複数存在していた。一般的には会場検索サイトの形だが、Canjiiは宴会を実施したい幹事と掲載会場のマッチング機能と、イベントのアイデアや企画の提案、管理業務のサポートまでAIを活用して対応するのが最大の特徴となっている。
 「もともと当社では昨年12月から、宴会の送客エージェント業務をスタートしました。幹事の悩みとして、会場探しにおいてエリア、人数、予算といった定番の条件だけで探すのは、コンテンツを実現できないことも多く絞り切るまでに手間もかかる。最初から自分たちの望むイベントを実現できる会場を探せないか、というニーズがありました。また、準備の手間への悩みもあり、そこで幹事の悩みを包括的に解決できる仕組みとして、Canjiiをリリースしました」(粟田ひかり氏)
 幹事の悩みを解決することで、会場側の抱えていた課題も解決できる。平日の稼働率アップのために法人イベント獲得を目指し検索サイトなどに登録するも、実際に成約率は10~20%という状況。定番の条件でしか絞り込めない一括問合せでは、法人側も候補を多数抱えることになり、そこから絞り込んでいく過程でキャンセルになる。また法人側の希望するコンテンツをヒアリングし、対応の可否を確認していく必要もあり、成約率が低い上に幹事とのやり取りの工数も多くなっていた。Canjiiは幹事からのヒアリングに基づき、その希望に対応できる会場をセグメントして紹介する形となるため、成約率も上昇し、工数の削減も実現するわけだ。
 「まずチャット形式で様々な条件をヒアリングし、『この会場がいいのでは』、『最適なプランはこれでは』といったやり取りを進めていきます。幹事の希望に合わせ、鏡開きを実施する、テーマを表現したオリジナル料理を含めるなどのコンテンツを、AIチャット側から出していくのもポイントです。やり取りの結果から、対応可能な会場をマッチング。会場決定後に自動でスケジュールを作成するタイムスケジュール機能もあり、幹事はその後もコンテンツの追加や順番の変更などを簡単に行えるようになっています。さらにコンテンツの趣旨に沿った、ToDoリスト、必要な持ち物リストなども自動で作成します。」(粟田氏)
 AIによる幹事の希望に応じた提案で、会場側の手間も大幅に解消する。法人宴会に対応するチームをしっかり組織していない会場も多く、イベントのタイムスケジュールやプランを作りたいという希望に対応するには手間もかかってくる。そこをAIがカバーしてくれる形だ。
 現在、Canjiiでマッチングする会場数は30件であるが、法人側からの多くの選択肢が欲しいという声を受け、今後はさらに増やしていく。
 「幹事側からイベント代金を受け取り、マッチングした会場に宴会売上として支払う形です。大きな特徴は掲載料ではなく成果報酬型であり、宴会売上の8%を手数料として設定。紹介できる会場数を増やすことで、法人側の利用も高まっていくと考えていて、初年度は600件の送客を目標にしています。」(粟田氏)
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月21日号)