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連載7《今こそ基本に立ち返る 地方施設のプッシュ型集客》非成約顧客の分類方法を変えて戦略構築【ティール 代表取締役 工藤 慎也氏】

連載7《今こそ基本に立ち返る 地方施設のプッシュ型集客》非成約顧客の分類方法を変えて戦略構築【ティール 代表取締役 工藤 慎也氏】

今回も資源の活用方法という文脈で「未決、他決顧客の掘りおこし」について考えていきたいと思います。

来館し成約に至らなかった非成約顧客の掘りおこしは、「営業機会の創出」という意味で重要です。通常、非成約顧客を分類する際、「他決かどうか」という区分が用いられ、多くの会場では営業活動を中止しその後のアプローチを行わないことは一般的です。しかしこの分類基準では、営業資源として二度と活用できないことを意味します。

もちろん他決カップルへの営業自体は賛否両論あります。しかし現在はプレゼント婚や即決も増え、会場を決定したものの不安を抱えたままのカップルが増えています。不満・不安・不信を抱えたカップルに対し、セカンドオピニオンやニュートラルな立場で間接的に顧客と関わり続けることはあってよいのではと思いますし、プレゼント婚を決めたカップルからの問合せのあるのはその分、会場に信頼残高があることの証左ともいえます。

顧客管理や顧客システムそのものは、直接的価値を生み出さないとはいえ、顧客を「分類」することで営業的な価値を創出することが可能になります。顧客の分類次第で戦略は大きく変わるため、適切な分類は極めて重要です。

例えば、非成約顧客を単純に「他決かどうか」ではなく、「成約確度」で分類する方法も考えられます。A顧客(成約確度100%)、B顧客(成約確度80%)、C顧客(成約確度60%)、D顧客(成約確度40%)、E顧客(営業中止)と。確度の高いA・B顧客を後追い成約しても月間目標を達成できない場合は、確度の低いC顧客まで獲得する必要があると判断できます。通常は提示しない特典を再提案するなど、C顧客向けの営業戦略を構築することで、最適な成果を目指すことも可能となります。

顧客の分類方法を見直し、成約確度に基づくアプローチを採用することで、営業戦略をより効果的に展開できます。そもそも非成約顧客が戻って成約する確度をどういう指標で測るのかの難易度は高いものの、接客したプランナーの直感的な評価でも構わないので、顧客管理システムに「成約確度」の項目を設け、チームで定期的に振り返りどの要素が再成約につながるのかを分析することも重要です。

「アプローチ可能な非成約顧客かどうか」で分ける方法もあります。アプローチ可能であれば、定期的にニュースや限定特典を配信するほか、プレゼント婚の多い地域では、対策としてセカンドオピニオン型のお悩み相談会開催などの告知もできます。よりライトなカップルを集客するエージェント型のニュートラルなイベントに「アプローチ可能な非成約顧客」を案内することも、有効な施策です。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月11日号)