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連載17《会場全員接客のHowTo》自社製造の焼き菓子物販で定着率もアップ【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】

連載17《会場全員接客のHowTo》自社製造の焼き菓子物販で定着率もアップ【at-heart 代表取締役 稲岡利彦氏】

地方を中心にブライダル集客がどんどん減少しているため、地域内での認知度を上げるブランディングが求められています。そのためにも、手作りの自社商品を売っていくことは必要不可欠。そこで会場にいるキッチンとパティシエのスキルを活用し、物販で自社の認知を獲得していくことは大切です。

物販で見落としがちになるのは、引菓子・プチギフトです。せっかく多くのパティシエがいるのに、自社で対応していないところはかなりあります。焼き菓子は、パティシエであれば簡単に作れます。引菓子・プチギフト共に外部製造のものに頼り切るのではなく、自社製造の商品を作りラインナップに載せていく考えを持つべきでしょう。

キッチンスタッフについても、和食であればお節を作れます。洋食の場合はクリスマスオードブルなど、年中行事にぶつけていくところからスタート。レストランやケーキショップを展開するのは理想形でありますが、そこまでは施設的にも人員的にも難しいというのであれば、イベントに合わせて物販対応していくことが現実的です。

物販の集客に関して、結婚式場には大きなアドバンテージがあります。例えば焼き菓子であればまずは引菓子・プチギフトとして販売することで、結婚式を通じ多くの人に食べてもらえる機会となります。そこでリピーターになってくれれば、月1 回程度ロビーで焼き立てを販売する日を設け、SNSなどで告知すれば一定数の集客は可能です。その後に、街中のポップアップやSCへの期間限定出店も考えられます。平日の物販に人が集まれば、待合などを使ってカフェ営業にも繋がっていく。また、外部に出ることで、結婚式場の名前を広める効果も出てくるはずです。

物販への取り組みは、キッチン・パティシエの定着率アップももたらします。ケーキやお菓子の作り方を勉強し入社してきたパティシエに対し、毎日延々とスポンジを作らせ、ナッペする作業を命じていても、単調作業ゆえにすぐに飽きが生じてきます、ケーキショップであれば、数10種類のバリエーション豊富なケーキ作りを手掛けられるのに対し、結婚式場では基本ショートケーキだけを永遠に製作しているわけですから。ケーキデザインなどがあっても、それに対応できるのはせいぜい1 人、2 人です。

そこで、焼き菓子の制作など、仕事のバリエーションを増やすことで、パティシエの仕事にやりがいを与えることになり、結果として定着率も向上していきます。焼き菓子であれば、専門学校を卒業した調理担当者でも対応できますから、キッチン全体で製作のローテーションを組めるのもメリットになります。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、3月11日号)