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連載6《今こそ基本に立ち返る 地方施設のプッシュ型集客》アポ率アップ、来館キャンセル率ダウンを【ティール 代表取締役 工藤 慎也氏】

連載6《今こそ基本に立ち返る 地方施設のプッシュ型集客》アポ率アップ、来館キャンセル率ダウンを【ティール 代表取締役 工藤 慎也氏】

婚礼意欲も減退し急速に市場縮小している今だからこそ、ゼクシィなどの既存の集客手法に加え広く潜在層にアプローチする手段を取るべきです。もっとも現在はヒトモノカネのリソースが乏しいため、資源の「量」というより「活用方法」に目を向けたプッシュ型集客を検討すべきとこれまで伝えてきました。プッシュ型集客は婚礼に「強制的に」気づいてもらう施策であり、通常集客に加えて各コミュニティからの紹介、なし婚層の掘りおこし、狭域エリアからの集客に期待できます。今回は、今ある資源を活用する手段として来館率アップ施策を紹介します。

新規来館数は「反響数×来館率」。反響数とは来館予約、資料請求、問い合わせなどを含めた顧客からのアクション総数で、主として広告宣伝費を投資して数を確保します。来館率とはそのうち実際に来館に至った確率。さらに来館率は「アポイント率×( 1 –来館キャンセル率)」で表現され、アポイント率は反響から来館予約につながった確率、来館キャンセル率は来館予約からキャンセルに至る確率です。

結論は「来館率UPにはアポ率を上げ、来館キャンセル率を下げる打ち手が必要」であり、反響数は伸びなくても新規来館数は伸びます。来館率の改善は売上インパクトも大きく、仮に年間反響数360件×来館率75%=新規来館数270件×成約率50%=135件×組単価300万円=4.05億円の場合、来館率が+ 5 %で約2700万円の売上増になります。

アポ率UPはいかに来館予約につなげるかになりますが、メインは資料請求、問合せからの獲得になります。コロナ禍にWEBパンフレットにしたところも多い中、信頼性の担保や面での閲覧(新郎新婦一緒に、両親と)、強制的に届くなど紙でしか果たせない役割もあり、アポイント率という観点からは紙は望ましいと言えます。なお手書きの手紙は、未だに効果絶大です。

来館キャンセル率は、大手の囲い込みもあり30%を超えているエリアも散見され、喫緊の課題となっています。基本は特典を使用した来館の前倒しとなりますが、最近は来館予約した顧客にキャンセル防止専用のLPを送付して成果につながっているようです。ただし、顧客は複数のポータル、HPを閲覧しているため、LPの内容とギャップがあると来店阻害につながります。

アポ率も来館キャンセル率も成果を出すために共通するのは、カスタマージャーニー起点で「いつ・何を・どのように」アプローチするか。理想は現状を分析したうえで「いつ」、「何を」、「どのように」を組み合わせ最適なアプローチを見極め改善しつづけることです。この設計は難易度が高いので外部コンサルを入れる、コールセンターに委託することも考えるべきでしょう。

 

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、2月11日号)