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キーマンに聞く

契約の成否を全員で共有する【at-heart 代表取締役 稲岡 利彦氏】
新規の会場全員接客導入により成約率60%以上をサポートしている、at-heart(東京都中央区)の代表取締役・稲岡利彦氏。新規接客では、ハードではなくいかに【人売り】を出来るかが大きなポイントになってきていると指摘する。会場のクオリティが高まり、ハードの優位性もなかなかアピールしづらい。さらに日程の希少性、見積もり勝負も刺さりにくくなっているからだ。会場全員接客は、働く人全てをアピールする手段である。
「まずそれほど難しくないことでありながら、なかなか対応できていないこととして、会場の全員が来館者の名前を添えて声掛けをしているか。そのためには、木、金曜日の確認電話において、名前のチェックを入念に実施。さらに会場の全員で共有するため、施行と同様に週末の新規の指示書・請書を作ります。言ってみれば、施行に対応するのと同じような意識で、新規接客も準備していきます。」
それを前提として、プランナーだけでなく調理場、サービススタッフ、そしてパートナー企業のスタッフ全員で、来館者をおもてなししていく。その表現方法は様々だ。
「ウェルカムパーティーの体験、料理長がパフォーマンスをして熱々の料理を試食として提供、スタッフ全員が集まっての入場体験。会場装飾もバルーンや花を使ってより2 人の好みに合わせた空間を作ってみようなど。試着、簡単なヘアメイクについても、その場で臨機応変に対応します。」
ヒアリングで聞いた2 人の思い出の地をテーマに、即席のウェルカムボードを作成。ウェルカムボードは結婚式のイメージを高めることもでき、結婚式準備段階にカップルが自分達で作るとなった時には、一つの参考にもなる。例えばスタッフの中にピアノを演奏できる人がいれば、バンケットでサプライズの生演奏BGMを披露。プロでないからこそ、おもてなしを感じさせるインパクトは強くなる。
「会場全員接客は、実行すると決めたらやり切ることが大切。さらにキッチンやサービスも、楽しんで取り組めるような空気感を全体で作っていきます。その後に施行もあるため、1 人でも面倒だと考えているとうまくいきません。施行前にみんなで1 つのものを作り上げ、契約という成果を得られた。だから施行も全員で頑張ろうという雰囲気を、チームとして作っていかなければなりません。」
そのために、契約できたかどうかを、全員で共有できるLINEなどの活用を推奨している。プランナーが成否を報告し、その際に試食の説明が分かりやすかった、バンケットの入場体験に感動していたと伝えれば、そこに関わっていたスタッフも我が事として契約に対する祝福の言葉を返すことができる。
「みんなで喜びを分かち合います。プランナーからシェフに『ありがとう』と伝えれば、嬉しいのは当然。営業部門の中だけで喜ばれていた契約の達成感が、事業所全体に波及していきます。受注目標も全員で共有され、他の人から評価されるからこそもっと貢献しようというモチベーションにも繋がっていく。それは新規の接客だけでなく、施行にも影響し、おもてなし力はどんどん向上していきます。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、7月21日号)

