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持込み料の撤廃を発表 提携先のメリットも訴求する【東京ドームホテル セールス部婚礼課課長・粟井俊氏】

持込み料の撤廃を発表 提携先のメリットも訴求する【東京ドームホテル セールス部婚礼課課長・粟井俊氏】

東京ドームホテル(東京都文京区)は1 月、持込み料の撤廃を発表した。施行対象は4 月以降。案内開始から半年となり、カップルからはどんな反応があり、現状大きな変化は見られるのか。セールス部婚礼課課長・粟井俊氏に話を聞いた。

打ち出しの背景の1 つが、ホテルで特に進む結婚式離れ。インスタ上でプレ花嫁同士の情報交換が進む中、「アイテムの持込みはどこまでOKか。またその場合の金額は事前に確認した方がいい」という声もゼロではなく、持込みに対して不透明さを感じるカップルも少なからずいることから、ネガティブなイメージの払拭に繋げられるようにと、持込み料の撤廃を決めた。

「新規来館の段階での持込みに関する質問は、少しずつ増えてきていた印象です。一方、その段階で『このドレスブランドを絶対に着たい』、『招待状はこれに決めている』など具体的に検討していることは極めて少なく、『とりあえずホテルのスタンスがどうなのか聞いておこう』というカップルが多い。その上で、持込み料を撤廃したことを伝えると、成約の検討材料の1つにしてもらえるイメージです。」(粟井氏)

衛生上、また午前・午後の施行運営管理上、飲食物、美容師、会場装花は持込み不可。また、衣裳に関しての持込みは、保管場所の確保などを理由に、タキシード類5500円、ドレス類1 万1000円(それぞれ1 着あたり)の『保管料』を設定している。

持込み料の撤廃から約3 ヵ月、格段に持込みが増えたかといえば、そうではないという。その背景には、提携先を利用するメリットもしっかり伝えていることが挙げられる。ホテルが太鼓判を押すパートナー企業のアイテムをきちんと提案することで、「じゃあこの中から選ぼう」という流れは依然として多い。衣裳などにおいても何かあった際にはその提携先がすぐに対応できるといったことも、パートナー先から選ぶからこその、大きなメリットだ。写真・映像に関しても、普段出入りしている事業者であれば、バンケットのどの場所から新郎新婦の表情を捉えやすいかなど、提携先だからこそ把握している点もある。

「提携先を選ぶ背景の1 つに、情報過多が挙げられるかと。Web、SNSで簡単に情報を取得できる一方で、それらがどれだけ正確かなど見えにくい部分もあります。関係性を構築できている担当プランナーからの提案となれば、『信頼できる情報だからこそ、やっぱりトータルでお願いしよう』と思ってもらえる。例えば衣裳においては、提携先のドレスサロンスタッフの素晴らしい提案力も、選んでもらえる決め手になっています。こうしたことから、4 月以降持込みが顕著に増えたということはない状況です。『持込み料撤廃』の言葉の表面上だけを見ると、自由に持ち込んでもらってOKとのイメージもありますが、やはりパートナー企業無くして結婚式は創れません。撤廃するにあたっては、各提携先に直接意図を説明する機会も設けました。提携先は一緒にウエディングを創り上げる大切な仲間だからこそ、理解をしてもらった上で取り組み開始に至りました。持込み料の撤廃は、カップルの抱くウエディングへの不透明感を少しでも払拭するための取り組みの1つ。分かりやすい見積り提示なども含め、今後も結婚式離れを改善するための施策を進めていきたい。」(粟井氏)

詳細はブライダル産業新聞紙面にて、7月11日号)