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ブライダル部門を盛り立てる【弘前パークホテル ウエディングプランナー 係長 稲葉明梨さん】

ブライダル部門を盛り立てる【弘前パークホテル ウエディングプランナー 係長 稲葉明梨さん】

 青森県内で2ホテル、3つのゲストハウスを運営するイマジン(青森県弘前市)。その一つ、弘前パークホテルにおいて、ブライダル部門のセクションマネージャーを担っているのが稲葉明梨さんだ。中学生の時に初めて出席した結婚式で、華やかな世界に憧れを抱いてプランナーを志し、同社に新卒で入社して7年目を迎える。ホテルWの強みを発揮するためには、部門間の連携が何よりも重要。ホテルの各セクション全体で、婚礼を盛り立てていくその対応を語った。

150人の人数帯が80人程度に減少

弘前市内のブライダル市況は、コロナ前に比べて20%程度の減少となっており、さらに人数帯はそれまでの150人以上から、80人程度にまで減っている。少人数Wや挙式のみ、家族婚などの需要も増えてきている中で、新たな層をいかに取り込んでいくかの必要性が高まっている。

「最近の主流はカジュアルでアットホームな結婚式。新郎新婦のお披露目をするという意識から、ゲストに感謝を伝えたい、ゲストとゆっくり会話を楽しむ時間を作りたいという希望が多くなっています。2 次会のような雰囲気で抽選会を盛り込むなどして、ゲスト全員でできることを結婚式に取り入れたいなど。従来100名超が中心だったホテルであっても、本当に2 人の叶えたいスタイルや演出を詰め込み、ゆっくりゲストと歓談を楽しむような結婚式も素敵だと伝えていくことは大切です。」

ホテルには3 つのバンケットがあり、作りは全て異なるため、人数に当てはめるというよりは、新郎新婦の希望するスタイルに合わせてどのバンケットにするのかを決定している。それによって必然的にバンケットの空間にスペースが出来る分、そこで何をしてあげるかが腕の見せどころになってくる。

「会場の入口にカウンターを設けて新郎新婦様の好きな飲み物を作り、入場してくるゲスト一人ひとりに提供する。それをゆっくり飲めるスペースも設置。会場の中に、輪投げのブースなどを用意したこともあります。」

形式張らないスタイルを、いかにHPなどを使って見せていくかもポイント。250人を超える収容のバンケットであっても、最近ではレーザービームやスモークを焚くなど、エンタメのような演出を望む人もいる。中にはケーキの代わりにピザに入刀するといった演出もあったが、そうした事例をHPで紹介しながら、カジュアルでアットホームな結婚式が出来ることを伝えている。

調理場スタッフもこだわりを発揮

ホテルの強みは、多くの人が関わることにあると語る稲葉さん。もともと同ホテルは、ブライダルの売上が一番であったものの、どんどん減少していき現在は宴会売上が中心になっている。とは言え、ホテル全体の売上を高めるためにはブライダルの押し上げは不可欠である。こうした状況を全体が理解しているからこそ他セクションの結婚式に対する協力体制は強く、多くの人が関わる意識も醸成されている。

「結婚式当日には、全ての新郎新婦様に宿泊をプレゼントしています。子どもがいるなど結婚式当日は難しいという場合には、その後でも2 人の好きなタイミングでいつでも泊まりに来てくださいとアナウンスしています。またブライダルフェアの告知を、エントランスや宴会利用の顧客の見えるところに置いて、そこからの集客に繋げています。宴会利用の企業に対しては、値引きのある婚礼プランも用意していて、営業スタッフが外回りの際にチラシを一緒に持って配布してくれています。」

稲葉さんの手掛けた結婚式のひとつに、ラーメン屋で出会った2 人がいた。そこで新郎新婦に対して、ケーキ入刀ではなくラーメンを2 人で食べるファーストバイトを提案。それを調理スタッフに伝えたところ、その店の味になるべく近づけてみようと言われ、わざわざドンブリも店のモノを用意してくれた。調理場スタッフがプランナー以上にこだわりを持って、結婚式を盛り上げている様子がよくわかる事例だ。

「他部署の人たちも、一緒に考えて提案してくれるのは、やりやすいですね。例えば新規向けのブライダルフェアの時に、サービススタッフから生の果物を使いシェイカーを振ってノンアルコールのオリジナルカクテルを作ろうと言われました。新郎新婦に対して、おもてなしをキチンと出していこうということで、実際の結婚式でも導入しています。」

同ホテルはスタッフ共通のコンセプトとして、ベストスタンダードを掲げている。何度出席しても飽きのこない質の高いもの、より分かりやすく大勢の人に受け入れられるベストな提案を心掛けていくという考え方だ。各部署からの提案についても、この意識がベースになっているわけだ。

詳細はブライダル産業新聞紙面にて、4月11日号)