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連載2〔今こそ!!ホテルウエディング〕『ゲストハウスに寄せすぎた集客』から転換【ADLIVE マーケティング部部長 中野絢氏】

連載2〔今こそ!!ホテルウエディング〕『ゲストハウスに寄せすぎた集客』から転換【ADLIVE マーケティング部部長 中野絢氏】

ホテルウエディングの課題として、集客面があります。なかなか思ったように集客を出来ないという相談も多いのですが、大きな要因としてゲストハウスのマーケティング戦略に寄せすぎているという課題を感じます。

集客のためにブライダル媒体に頼るのはいいとしても、クリエイティブ面も好調なゲストハウスをベンチマークしてしまう。結果、媒体の中でゲストハウスと同質化し、かといって大量の広告出稿も難しいことからどんどん埋もれてしまいます。さらに本質的な来館を重視していないため、仮に集客に至ったとしても新郎新婦の満足度は高まらず、本来大切な生涯顧客にも繋がっていきません。

大切なことは自社の強み、他社に負けない部分の核をしっかりと認識したうえで、ゲストハウスにはない本質的な魅力を伝えていくこと。ホテルとしてなぜ結婚式を受けているのか、どういう人に来てもらいたいのか、素敵なところはどこなのか、改めて見つめる時間を作ります。そのキッカケ作りがまさにクリエイティブで、そこからホテルウエディングのブランディングに昇華していきます。

では、ホテルはどのような視点を持っていくべきか。クリエイティブ作りの際によく話すのは、ホテルは強く約束されている空間であること。歴史を背景に、これからもずっと続いていく施設であることを約束できる。ホテルで結婚式を挙げることによって、その後も節目ごとに何度も利用できるというのも、新郎新婦に対する大切な一つの約束となります。

こうしたホテルの良さを伝えるビジュアルを作成していくにあたり、ホテルの場合はキラー一枚を出すよりも何枚も重ねる手法で、自社の強みを表現していきます。また昨今は、集客ツールも多数存在しており、ユーザーの検索力が高まっていることを考えれば大きなチャンスと言えます。ウエディングの既存媒体に多額の広告費をかけられなくても、自社で対応できるSNS、WEBサイトを強化すれば、強みの表現は可能で、一定の集客に繋がります。

高知県の老舗ホテルの事例では、結婚式が全盛期から4分の1 に減少。広告予算もなくゼクシィもストップせざるを得ない状況で、プロダクトを含めてクリエイティブを大きく変更しました。

このホテルの場合、それまではチャペル前で新郎新婦が手を繋いでいる写真をキラーにしていました。これではゲストハウスの大量の広告の中で埋没してしまうため、ホテルの強みとして、敷地内にある歴史的建造物の武家屋敷、広大な日本庭園に着目。日本庭園を活用した庭園挙式を商品化して、それをベースに、クリエイティブも『和』のテイストに大きくシフトしました。それをSNSで発信したところフォロワーも順調に増加し、フェア集客も大幅に回復しています。

和を前面に打ち出している競合が少なかったこともあり、強みとマーケットの立ち位置を組合せた事例です。

詳細はブライダル産業新聞紙面にて、8月1、11日号)