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連載4〔研修で差がつく!金の卵の育て方〕相手を『承認』する関わりとは?【ノバレーゼ 教育研修部エキスパート 前田歩香氏】

連載4〔研修で差がつく!金の卵の育て方〕相手を『承認』する関わりとは?【ノバレーゼ 教育研修部エキスパート 前田歩香氏】

モチベーションアップになる承認

上司や同僚から自分の存在を承認する一言をもらい、モチベーションがあがった経験はありませんか。私の場合は、営業の先輩から担当を引き継いだ時のこと。笑顔で打合せをする新郎新婦を見て、先輩から「準備を入念にしているので、お客様も安心しているね。あなたに任せて良かった!」と言われた時、嬉しさに加え、いい結婚式をお届けしようという気持ちが強くなった経験があります。

連載4 回目は、研修の場でも大切にしている『相手を承認する関わり』について。『承認する関わり』とは、相手の存在そのものを認めること、相手の頑張りや成果・変化に気づき言葉で伝えることと捉えてください。

人生の最良の日を迎える新郎新婦は、どんなチームとその日を過ごしたいと思うでしょうか。全員がカップルのために協力している、笑顔が溢れている、互いに尊敬しているなど要素はたくさんあります。このチーム作りに、『承認する関わり』は大きな影響を与えます。また、承認はオープンな関係性を築く手助けになることも。時には、接客での小さな不安や、チームへの不満を感じることもあるでしょう。そんな時、解決のためにネガティブな気持ちもシェアしてみようと、背中を押してくれます。研修は、『承認する関わり』を意識的に実践していく場です。研修で工夫している点を2 つご紹介します。

1 つ目は、相手の意見をまずは肯定的に受け止め尊重すること。緊張しながら発言した時、聞き手が笑顔で頷き、発表後に拍手をもらえると「発言してよかった」と安心できます。表情や拍手も、相手に対する承認の1 つ。承認してもらうと自信がつき、「次も発言しよう」、「笑顔で話を聞こう」と、行動が変化していきます。オンライン研修でも表情と身振りで十分に伝わります。些細なことですが、これが全体に広がっていくと、受講生が能動的に学び合い、研修を盛り上げる雰囲気が生まれます。

2 つ目は、相手の素敵なところを見つける視点を養うことです。自己紹介を終えた後に、「互いの素敵なポイントと理由を伝えましょう」というワークを実施。また、研修後レポートでは「今日の研修で刺激を受けた、感銘を受けたスタッフとその理由」を記入する欄を設けています。ワーク内での発言や聴く姿勢、そして普段の仕事への情熱まで、毎回あらゆる角度の素敵ポイントがあがってきます。刺激をもらい、そして自らも誰かの刺激になっている。一緒に研修を受けるメンバー同士で学び合うことは、自己有能感を高め、明日からの自分を鼓舞してくれます。

これは全ての階層別研修で行っており、この問いを丁寧に繰り返すことで、日常において自然と相手の素敵な点に意識が向くようになります。

研修で『相手を承認する関わり』を育み、日常的に承認し合うことで、信頼関係がより強くなります。この土壌があると相手の良い点はもちろん、改善点も率直に伝えやすい関係が育まれます。また、伝えられた側も、いつも承認し尊重してくれる上司や同僚の言葉として、素直に受け取るようになる。これは育成にも通じます。OJTの場面で、目の前のスタッフの頑張りや存在を承認し、言葉にできているか、時折振り返ってみてください。

総じて『相手を承認する関わり』は、新郎新婦をお迎えする準備の1 つです。チームのよい関係性はカップルにも伝わるもの。結婚式をより一層盛り上げ、結果として、顧客満足向上に繋がると信じています。

 (詳細はブライダル産業新聞紙面にて、10月21日号)