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キーマンに聞く

働き方の多様化を進めていく【エルフラット 代表取締役社長 大平満氏】
岐阜県を中心に結婚式場、レストラン、スイーツ事業などを展開しているエルフラット(岐阜県岐阜市)。支配人に女性・若年層のスタッフを抜擢するなど、社内のジョブローテーションを進めている。さらに今年はHACCP(ハサップ)に対応した焼き菓子工場を、事業再構築補助金を活用して設立予定。清流の国ぎふブライダル協議会の代表も務める代表取締役社長・大平満氏に、岐阜・東海エリアの現状や経営戦略について聞いた。
好調なギフト事業に転属
――2021年の施行状況、新郎新婦の動向はいかがでしたか。
大平「当社は6 月決算のため、3 月決算の企業とは数字に違いも出るとは思いますが、2021年度の婚礼施行数は2019年比で60%ほど。10、11月になって、2019年並みに推移しました。新郎新婦は感染者数の増減を受けて実施・延期を検討していましたが、昨年からは緊急事態宣言解除後の感染者増減の波を分析する傾向も高まってきたように感じます。2020年はとにかく半年、1 年先に延期していたのが、昨年はコロナが落ち着く時期を見計らって日取りや、日延べを決めるといったケースも増えてきました。」
――昨年は人員配置も大幅に見直したそうですね。
大平「当社はウエディング・レストラン・ライフスタイル&ギフトの3 事業を展開しています。ライフスタイル&ギフトのような地域に密接した事業は好調であり、その部門にブライダルの社員を配置しました。逆にブライダルについては、女性や若いスタッフを支配人に抜擢し、積極的にジョブローテーションをした形です。今後会社を強くしてくためには、他事業にキャリアチェンジできるという働き方の多様性を作っておくことも必要。プランナーには、どうしても旬の時期があります。これまで、キャリアを重ねたスタッフがマネジメントに移行する場合もありましたが、それ以外の人材についてもせっかく採用したのに離職してしまうのは非常にもったいない話で、そこで、好調なギフトなどへの道があることも含めて、積極的に他事業への配置転換の声をかけていきました。」
――スイーツ事業は、外販の可能性も出てくるのでは。
大平「コロナ禍ではあったのですが、スイーツショップのオープンに注力しました。昨年の12月にフランチャイズでオープンした沖縄のアイスクリーム店ブルーシールは、開店当初は行列も出来るほどの人気に。スイーツ部門では、バウムクーヘンやパウンドケーキなどの焼き菓子を中心に、これまでも13年間販売してきました。コロナ禍にギフト需要が高まり、記念品の贈り物としての利用など2019年比で受注数が増加しています。さらなる販売増を目指し、今年の6 月には、衛生管理法HACCP(ハサップ)に対応した焼き菓子工場を作る予定です。資金については、事業再構築補助金を活用していきます。この工場が稼働すれば、自社商品のほかにも他社向けのOEM、卸用の商品開発も進めることが可能となる。スイーツ事業の現状は店舗・ECサイトでの販売なのですが、今後はブライダルの引菓子販売にも注力していきます。」
――事業を多角化していくメリットをどう考えますか。
大平「例えばホテル、互助会にも、ブライダル以外で柱となる事業があります。一つの部門が厳しい状況でも他事業で補填が可能となるわけですが、これまでは専門式場として、なかなかそこに踏み出せないという側面もありました。そのためにブライダルが厳しくなれば、低単価でも受注をせざるを得なくなり、さらに特典を出して集客するなどどんどん負のスパイラルに陥ってしまいます。そもそも婚礼マーケットはコロナ以前から減少傾向で、2019年も全盛期に比較すれば60%程度しかなかったのも事実。こうしたリスクも踏まえて、今後は経営戦略として事業を多角化していく必要があります。他事業でしっかりと収益を確保できていれば、無理な成約や単価アップをしなくても良くなり、結果として新郎新婦・ゲスト、現場スタッフのためになるわけです。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、1月21日号)

