LISTEN to KEYMAN

キーマンに聞く

第4回《ブライダル業界の法律問題―弁護士の視座―》〔ネットリテラシー③〕SNSでの写真の公開は配慮を【リフト法律事務所 代表弁護士 川村勝之氏】

第4回《ブライダル業界の法律問題―弁護士の視座―》〔ネットリテラシー③〕SNSでの写真の公開は配慮を【リフト法律事務所 代表弁護士 川村勝之氏】

今回も肖像権の続きです。
肖像権は『自己の容貌等を撮影されない、撮影された写真をみだりに公表されない人格的利益』で、その判断は『一般の人々の感覚でがまんの範囲内(受認限度)かどうか』で判断されることをご紹介しました。この判断のポイントを具体的にお伝えします。①場所(撮影を予期できる状況か、撮影禁止か)、②個人の特定性(写真の構成、人物の特定性)、③内容(撮影や公開されたくない内容か)、④公開(公開が予期できる状況か、公開方法と目的、拡散性)、⑤その他の事情等で判断します。
例えば、多数人参加の披露宴の場合、①撮影禁止でない限り写真撮影が予期でき、②写真の一部に写り込んで個人が特定しづらい場合は、許容されやすく、③写真内容も適切で、④自分の思い出として保存し公開しない場合は、まず肖像権侵害ではないでしょう。
写真を公開する場合は、さらに一定の配慮が必要です。④水着や恥ずかしい内容の写真は、撮影や公開を予期していない人も多いため、肖像権侵害になる可能性があります。披露宴の例でいえば、④個人のSNSに思い出として写真を公開する場合、②顔が認識しづらい構成等であれば、肖像権侵害とはならないでしょう。集合写真等で、公開が予期できた場合も肖像権侵害とはなりづらいでしょう。他方、個人が特定でき、撮影された本人が公開を望まなそうな写真は、ぼやかす等の加工や配慮が必要です。また、⑤未成年の子供の写真は公開を望まない人も多いため、写真によって親御さんの承諾を得たり、配慮をした方がよいです。
Instagramの投稿写真の肖像権が気になったら、本記事を参考にしてみてください。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、7月1日号)