LISTEN to KEYMAN

キーマンに聞く

~Serviceの世界 連載8~ランナー時代に培った強み・コントロール力を活かす【エイチ・ディ・エス 神奈川事業所 営業部  湯本富士屋ホテル責任者 小笠原正晴氏】

~Serviceの世界 連載8~ランナー時代に培った強み・コントロール力を活かす【エイチ・ディ・エス 神奈川事業所 営業部  湯本富士屋ホテル責任者 小笠原正晴氏】

 アルバイト時代から、現在勤めるホテルの宴会サービスに従事。その後、社員として入社した。強みはランナーを担当したことで培った『コントロール力』。アルバイト時から人に指示を出すことを意識し、数々の宴会を担当してきた。現在、責任者として外国人スタッフを交えた環境で指揮を執る。大切なことは『いいおもてなしをするには、最高の職場でなければならない』、と語る同氏。従業員満足度を常に考えながら、相談にも乗りつつ、スタッフと一緒にサービスの向上に努めている。

 【外国人へのサービス】
 「現在勤めているホテルでは最近、外国人の顧客が増えてきています。宗教上の問題で提供する料理が異なるため、絶対にミスのないよう気を付けています。料理長との情報共有はもちろんですが、アレルギー対応の名札をテーブルに置き、スタッフが個々に確認できるようにしています。ハラールやグルテンフリーなど、国際対応の知識も身に着くいい機会です。」
【スタッフのグローバル化】 
「顧客だけでなく、スタッフもグローバル化しています。現在チームには、5名の外国人スタッフが在籍。もちろん文化の違いを感じることもあります。刺身の皿の向きなど、日本人であればワサビの位置や切り身の方向で、どちらを手前にすればいいか何となくわかりますが、外国人に対してはもちろん教えないとわからない。日本人スタッフにとっては逆に、良い気付きになっていますね。」
 【コントロール力を学ぶ】 
 「現在、責任者という立場で人材育成・管理をしていますが、当然苦労した時期もありました。アルバイトでサービスを始めたばかりの数日後、顧客に日本茶をかけてしまいました。当時の先輩にサービスから外れるように言われ、その後1年間は調理場から宴会場まで料理を運ぶ、ランナーの担当に。もっともその一年が私の原点になっています。」 
「身に着けたのはコントロール力。10会場を4人で回していましたが、あそこの会場はどこまで出している、厨房では天ぷらに取り掛かっているから当分料理は出てこない、もう皿を下げられるかなど、各会場を把握するが重要。また料理を提供しながら、次の団体の会場を設営するのもランナーの仕事。手の空いているスタッフに声をかけて手伝ってもらう。全てを終わらせるために、どう人員を配置するかなどをアルバイトながら、常に意識していました。」
 【思い出に残る、尊敬する人】
 「かつての上司で、尊敬している人がいます。努力家で、気配りもでき、統率力もある。繁忙期に、私がいっぱいいっぱいになってしまい、グラスを割ったり、ビュッフェで提供する料理を出し忘れたりなど、ミスを多発したことがありました。その上司は『5日間、休んできなさい』と言ってくれました。この言葉に気持ちがホッとしたことを覚えています。」
 「いいサービスをするには、いい職場でないといけない。スタッフが『あの人の言い方はちょっとキツイ』と言っていることを小耳に挟めば、『何かあったの?』とすぐ聞きに行くようにしています。スタッフが気にするのは、案外小さなこと。上司としてそれに気づくことを大切にしています。」
【ミスを掘り返し改善につなげる】
 「スタッフがミスをした時は、どういう状況だったのかを、ひとつずつ一緒に思い返していきます。例えば料理を提供する際、足元にカバンが置いてあったから料理をこぼしてしまった。その場合、先にカバンを机の下に入れてもらえばよかったこと、話している人の間に無理やりお皿を置こうとしたから無理な体勢になったなど、スタッフ一人一人と状況を確認しながら、気付きを与えています。尊敬している上司は、こうした小さなミスに関してもExcelで表にまとめて、様々な種類のミスが何パーセント占めているのかを分析まするなど、やはりすごいですね(笑)」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月11日号)