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[TOP Interview]口コミは業界改善への指標【ウエディングパーク 代表取締役社長 日紫喜 誠吾氏】

[TOP Interview]口コミは業界改善への指標【ウエディングパーク 代表取締役社長 日紫喜 誠吾氏】

 今年9月に20周年を迎えるウエディングパーク(本社:東京都港区)。今や定番となったブライダルの口コミだが、開始当時は式場からの反発も大きかった。反対を受けながらも、代表取締役社長の日紫喜誠吾氏は「ユーザーと業界のために」と奮闘を続けてきた。日紫喜氏が考える業界のあるべき姿、ウエディングパークの目指す未来とは。

 ―― 4 月12日『僕が社長であり続けた、ただ一つの理由 ウエディング業界に革命を起こした信念の物語』を出版しました。
 日紫喜「間もなく当社は20周年を迎えますが、現在社員数は約160名にまで増え、企業規模も拡大中。歴史が長くなり人数も増えれば、会社がこれまでどのように成長してきたのかを知る機会が少なくなってしまうのも事実です。それをしっかり若手社員にも伝えていこうと考えました。会社のこれまでの歴史こそが、ウエディングパークの価値だと。サイトに出稿している会場の皆さんにも当社の想いを知ってもらい、末永いお付き合いをしていきたいと考え、出版に至りました。」
 ――口コミサイトをスタートしたきっかけは。
 日紫喜「1999年に立ち上がったウエディングパークは当初、Webで結婚式場が探せるというものでした。当時はGoogleが日本に登場したくらいのタイミングでしたし、今のようにスマホだってない。紙媒体のみだったブライダル業界からしてみれば画期的なサービスの一方、経営状況は芳しくなかったわけです。私が所属していたサイバーエージェントが2004年にウエディングパークをM&Aをしたわけですが、カルチャーを広めるためにはサイバー側から人材を送り込む必要があると判断。藤田晋社長に声を掛けられたことで、当社でのキャリアをスタートしました。」
 「私自身がすでに結婚式を挙げており、雑誌だけでの情報収集の難しさを感じていました。“失敗”はしたくありませんから、式を挙げた第3 者からの率直な意見が聞ければと思ったのです。当時規模は大きくありませんでしたが、@cosmeなど他業界では口コミサイトが登場していた時代。あるジャンルに特化した『バーティカルメディア』は、ニッチなものですがその強みもあると感じていました。」
 ――創業メンバーは、口コミサイトへの切り替えに反対だったそうですね。 日紫喜「『イメージ産業のブライダルと口コミを掛け合わせるのは難しい』と言われたのですが、私自身が“ブライダルの素人”として、第3 者からの意見を聞きたかった。そして、それこそが高額な結婚式を購入するユーザーにとっての最大の価値なのではないかと。実際収益の計算などはそこまでなく、走り出してから考えようという状況でしたね(笑)。」
 ――社長自ら5 年間は口コミの承認作業をしていました。
 日紫喜「毎日指定の時間になったら口コミを承認し、サイトにアップする作業を続けていきました。口コミの承認作業を私自身が担当していたのは、会場に対して掲載した理由を説明できるようにするため。中にはネガティブな意見も寄せられましたが、ポジティブな声とともに、それも掲載。アップした翌日には『どうして載せるんだ!』とお叱りの電話がかかってくることも当時は少なくありませんでしたね。『イメージが崩れるので今すぐ消してほしい』とリクエストされても、私は断固として『消せません』と回答。ネガティブな口コミも載せなければ、そのサイトは信用性が全くないわけです。そうした意見は会場にとっても成長に繋がる改善点ですから。ユーザーとよりよい業界のために必要な情報なので、どんなに叱られても考えは曲げませんでした。」
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月21日号)