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連載3〔Web集客入門〕ゼクシィネットの予約率を1.5倍に~後編~【賑屋 ブライダル事業部部長 大前友美氏】

連載3〔Web集客入門〕ゼクシィネットの予約率を1.5倍に~後編~【賑屋 ブライダル事業部部長 大前友美氏】

 今回は前回に続いてゼクシィネットの予約率を上げていくために、具体的にどのような手法を取るのか。当社でコンサルティングを行う場合には、100の打ち手をもとにアドバイスをしていきます。本日は、その一部をご紹介。その際重視しているのが、改善の手順。ユーザーの動いている数が多いところから着手していくことが必要であり、基本情報、フォトギャラリー、プラン、フェアの順番となります。

基本情報に関しては、特にメインの画像の見直しという事例が多くなります。他社との差別化のために尖った写真を掲載しているケースも見受けられますが、基本情報は入り口でもあるため、間口を絞りすぎるのは得策ではありません。万人受けするものに変更し、多くの人に好きになってもらうことがこのページの目的となります。

ユーザーは、基本情報、次にフォトギャラリーを見てこの会場が好みかどうかを判断します。チャペルやバンケット、ロケーションなど、全体の景観を写し出す【引き】の写真を多用している場合、スマホの狭い画面の中では小さすぎてよく分からないという弊害も出てきます。また一つのカセットの中に様々な色が混ざっていると、画面も見づらくなります。カセットの中で【引き】と【寄り】の写真をバランスよく配置すると共に、メインの色彩に合わせた写真で構成していきます。

カセットの表示順に関しても、例えば、特徴的なナイトウエディングの写真が上の方に来ている場合もありますが、そもそも夜を希望する人は少数であり、より多くのユーザーに刺さるものを上げていきます。また、トップページに表示されるファーストカセットはまさに命であり、全体感をしっかりと伝えられる写真で構成していきます。どんな見られ方をしているのか、一度紙ベースで仮組みをすることを面倒な作業ですがおススメしています。 次に着手するのはプランページ。ポイントとして、並び順が顧客にはまっているかどうか。ありがちなのが、期内の施行が欲しいからと、直近プランを上位にするケースですが、ゼクシィネットのコアターゲットは10ヵ月後、1年後を検討している人たち。直近プランばかりが上にあれば、スクロールもしてくれなくなり、コアターゲットを取り逃し予約数も減少していきます。まずは中長期の検討者を数多く呼び込み、前倒しは新規接客ですすめていく。会場都合で決めるのではなく、ユーザー目線での対応が求められます。

 

現在のコロナの状況で、来年春以降の長期検討者が増えているため、1年半まで使えるプランを作って上に持っていくことも大切かと。一方、最近増えている少人数化プランですが、果たしてゼクシィを見る人の中に、少人数を考えるボリュームはそれほど多いのか。もちろんプランがあってもいいのですが、コアターゲットを考えれば、あくまでも上位には通常人数・長期検討者向けのプランを持っていき、少人数は下の方に置いておくべきです。

ネーミングに関しては、冒頭に何月までかを必ず書き、その後にプラン名を続けるなどルール化していく。より統一感が生まれ、比較検討しやすくなります。テキストについても、長く書いてあるものはなかなか読み取ってもらえないですし、漢字ばかりになっていないかもチェックしながら、女子受けする記号を使っていく工夫も必要です。プランの特典の期限が、テキストと合っているか。自社を含めた他のサイトともきちんと整合性がとれているか。見ている人が迷う原因になる部分は気を付けなくてはなりません。

 

予約に繋がる最後の砦がフェアページです。フェア名が大切という考えもありますが、決してそれだけではありません。ここまで来てくれたユーザーを逃さないためにも、会場都合で決め打ちせずに、多くの人に対応できるラインナップを作っていきます。 例えばフェアの滞在時間。試食が定番化しているため自ずと長くなりがちですが、3時間というものだけでなく、1時間半で対応できるものも入れておく。来館の受付時間も、一件目来館を目的に早い時間の設定だけでなく、休みの日にゆっくりしたいというユーザーの行動に即した余裕がある時間帯も用意する。選択肢を広げることで、3時間の接客では一日に3軒回れない、休日であり早い時間に間に合わないといった理由で予約しないユーザーの離脱を防いでいきます。

最近ネーミングに残席わずか、残1などを記すフェア名も増えていますが、見ている人の中にはその日程では来館の都合がつかない人もいれば、プロポーズされたばかりのプレのケースもあります。残りわずかと煽られることで、せっかくそこまで見てくれた人を逃してしまう可能性も。最大のポイントはユーザー目線です。
(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、9月1日号)