LISTEN to KEYMAN

キーマンに聞く

連載13《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》施行繁忙期の今から新春に向けた準備を【KAKEHASHI 代表取締役 寺田英史氏】

連載13《自社運営施設では成約率60% 中小会場の成約率UP》施行繁忙期の今から新春に向けた準備を【KAKEHASHI 代表取締役 寺田英史氏】

新春の集客シーズンが間近に迫ってきました。このシーズンで来期の数字を一気に固めていかなくてはならず、今後のカギを握るでしょう。今回は新春シーズンに向け、今から進めておくべき新規接客の準備を紹介します。

準備は大きく分けて二つあり、一つはプランナーのスキルアップ。もう一つは競合との更なる差別化です。

まずプランナーのスキルアップに関しては、ヒアリング、プレゼン、クロージングのスキルを磨いていきます。そのためにも、個々のプランナーの課題を、年内中に克服しておかなければなりません。当社では、サポートしている会場において、3 年未満のプランナーを対象に毎週一人30分をかけたメンテナンスを行っています。直近の成約、非成約案件を振り返りながら、なぜ取れたのか、取れなかったのかをクロージング、プレゼン、ヒアリングの観点から分析。例えばクロージングなしで成約出来たケースの場合、プレゼン段階の比較がきちんと出来ていたからなど理由を明確にします。

非成約だった場合も同様で、なぜ決まらなかったのかについて、例えば館内案内のプレゼンできちんとベネフィットを伝えられていたか。スペック勝負になっていなかったか。ヒアリングできちんと2 人のニーズを掴めていたかなど、要因を深掘りしていきます。

成約、非成約の結果に対して、プランナーは感覚的に捉えがちです。成約であれば顧客が良かった、非成約であれば難しい顧客だから決まらなかったと、相手次第の理由をつけてしまう。これでは本質的な課題を明らかにすることが出来なくなるからこそ、第三者目線から、プランナー自身の課題を一人ひとり探りだしていきます。

二つ目は差別化について、新春の場合、回遊数が通常より増えるため、自ずと他社比較は多くなります。1 件目来館を増やすためにも、差別化ポイントをさらに磨いていくことは大切。

当社の運営している会場は、同エリアに大手の新店が複数オープンすることもあって、新春シーズンは非常に厳しい戦いになると予測しています。そこで1 件目来館を促し、接客面でも差別化できるよう、新たな写真撮影を行いました。以前にも紹介した会場の強みであるガーデンにキッチンカーを呼べる、屋外にDJブースを設置しフェスのような空間を作れるといった様子を撮影し、他との違いを可視化しておきます。この写真を集客にも、接客にも使っていきます。

プランナーのスキルアップと差別化は、今から準備が必要です。ただ11月は繁忙期であるため、施行に引っ張られてしまうと新春シーズンに間に合わなくなってしまいます。商戦期で勝つためには、今から対策を進めることが必須で、施行繁忙期であっても新規を徹底期にブラッシュアップさせる人間を配置できるか。施行を担当しながら考えさせるのは酷であり、専任スタッフかマネージャーであたるべきです。

 

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月1日号)