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ロイヤリティ向上【パシフィック ダイナー サービス 代表取締役 松永晋氏】

ロイヤリティ向上【パシフィック ダイナー サービス 代表取締役 松永晋氏】

 Plan.Do.Seeの全店舗、The Place of Tokyoや徳川園などの人気施設のサービス現場を支えているのが、パシフィック ダイナー サービス(本社・大阪市北区)だ。同社は、結婚式施行毎に一括で対応する請負方式を採用し、レベルの高い人材を各会場に送り込んでいる。「一般企業に寄せた新卒採用」、「アルバイトへの就職支援」などの試みを次々に仕掛けながら、高いクオリティのサービス提供を図っている代表取締役・松永晋氏に、その狙いを直撃した。

サービス高める好循環

――派遣や配ぜんではなく、施行を一括で請け負うスタイルをとっています。契約の仕組みとそのメリットとは。

松永「一つの披露宴を丸ごと請け負い、列席人数×%での契約をしています。施行の時には会場側のスタッフは1人も入らず、全て当社の社員、アルバイトで担当していきます。メリットは、クライアントでもある店舗スタッフとのコミュニケーションが高まると共に、スタッフ自身の施設に対するロイヤリティも向上します。というのも、スタッフは各店舗に属する形で、直行直帰が基本です。多くのケースで、店の名刺も持っているなど、いわばその施設で雇用されているようなイメージ。常駐で毎日働いていることから、店舗スタッフからの信頼も高まります。人が変わる派遣に対して、基本的にはチームとして店舗ごとに固定することが大切だと考えています。店によって異なるGMの考え方や方針も、常駐しているからこそ理解した上で対応しやすくなります。アルバイトスタッフについても、採用の際に店舗にお願いして、写真などを使用させてもらい、その会場のスタッフとして募集しています。他で勤務することも基本的にはないため、自ずと働くスタッフのロイヤリティも高まります。」

 

――施設運営会社との信頼関係も重要ですね。

松永「クライアント企業も、当社の社員やアルバイトを大事にしてくれています。例えばクリスマスシーズンにはプレゼントをしてくれる、会場スタッフとの懇親会を開くなど、当社の人材を可愛がってくれています。先日はスタッフが誕生日ということで、アルバイト達がサプライズを仕掛けようとしていたところ、それを知った店舗のシェフがケーキを作り、プランナーたちが装飾をして盛り上げてくれました。常駐しているからこそチームの一員と考えてくれていますし、何よりアルバイトであっても将来的に自分たちのカスタマーに変わるという意識を持ってもらっているのは心強いですね。実際にアルバイトをしていた学生が、結婚するからと働いていた店舗に戻ってくることも多々ありますし。」

 

――人気会場ならではのサービス人材に対する配慮が、スタッフのロイヤリティを高める。結果サービスクオリティも上昇すれば、会場のさらなる評判に反映するなど、いい循環になってますね。そうした会場の期待に応えていくために、採用や評価も整備しています。

松永「当社は320名の社員がいますが、サービス業だからこのレベルでいいという考えはありません。結婚式というのは、様々なゲストがいて、高額な料金を支払っているわけですから、サービスする側の人材には勉強すること、知識を持つこと、さらに気付きなどのパーソナリティを高めることが不可欠です。一定レベルの知識を持つ人材を採用するには、一般企業に寄せなければ土俵には登れません。だからこそ初任給についても、関西23万円、関東26万円と一般企業の水準に合わせています。入社後もサービスのスキルアップだけでなく、知識・人間力を高める様々な制度を用意。全員に目標設定シートを課し、クライアントからのフィードバックなどを踏まえて評価しています。人事のトップはサービス業の経験がない人材に任せており、一般企業基準の仕組みをこの1年半で整えてきました。」

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、11月1日号)