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ツイッターで情報収集する時代【シエンプレ 主任コンサルタント 桑江令氏】

ツイッターで情報収集する時代【シエンプレ 主任コンサルタント 桑江令氏】

 外出自粛が続いたことで、SNSを利用する人、利用時間が増えた。同時に、炎上事案も昨年に比べて3倍以上となっている。ブライダルにおいても、延期・キャンセル料対応で、批判が集まった企業も出ている。企業向けにSNS炎上対策をサポートするシエンプレ(東京都中央区)の桑江令氏に、最近の傾向と炎上にどう対処するべきかを聞いた。

――4、5月の外出自粛に伴い、SNSの利用、炎上事案なども増えたそうですが。今後はSNSリスク対策もさらに必要になってくるかと。

桑江「ツイッターなどのSNSを利用する人も、利用時間も確実に増えています。例えば、40代、50代のこれまで利用することが少なかった人にまで広まってきたことも特徴で、SNSの検索によって情報を得ようというように傾向も変化してきています。これは、外出自粛の影響もありますが、最近はテレビ番組出演者への誹謗中傷による痛ましい出来事があったことで、さらに注目を集めるようになったとも言えます。利用者の拡大、利用時間の増加と共に、炎上しやすい環境になっています。実際にあるデータによると、4月1ヵ月で、前年比の3.4倍になっているわけです。その要因として、外出自粛などにより多くの人が多少なりとも焦燥感や不安を抱いていました。SNSがそうした捌け口になった面はあります。在宅を余儀なくされる中で、感情を出せるのがSNSくらいしかないという状況になったわけです。自粛警察に関しても、リアルな世界だけでなく、ネットでも起こっています。また、新たなユーザーが増えれば、その分ネットリテラシーが低い人が出てきます。こうした傾向は、今後も続く可能性があります。」

 

――自粛期間中の、企業の炎上事案に対する傾向はどのようなものだったのでしょうか。

桑江「一つが、外出自粛で在宅勤務が推奨されていた状況にあって、従業員への対応をどのようにしていたのか。働かせるか、働かせないか。出勤させるか、在宅かといった点です。例えば大手のデベロッパーの社名を羅列して、どこが通常業務をしているのかをまとめて紹介するような投稿もありました。特にツイッターに関しては、こうした生の声を収集する手段として検索する人が増えてきています。リアルな投稿については、それだけ注目を集め拡散されていきます。もう一つが、キャンセルなどに関する会社の方針。これはブライダル業界でも発生したと聞いています。」

 

――ブライダル業界の場合、これまでは会場名のほうが知名度も大きかったのですが、今回の一連の投稿をみていると、企業名を明記した形での炎上となっているのが特徴です。

桑江「キャンセル料対応などに関しては、会社全体の方針と言えます。つまり運営元、企業の対応がその分クローズアップされてしまいます。ブライダルではないのですが、エステ系の会社からは同じような相談がありました。返金対応、商品券・ギフトカードの期限を伸ばすかどうかなどです。その際に重視したのは、他社がどのような対応をしているのか。先ほども指摘した通り、同じ業種の他社の対応をまとめられることもあり、批判に関しても他社に比べてとなりますから。同業他社と比較して、こうすべきという方針をアドバイスするようにしています。旅行会社のキャンセル対応に関しても炎上しましたが、これも他社に対してその会社は対応してくれないというものから発生します。特に今回のコロナの自粛に関しては、多くの人が自分は被害者だと考えているわけで、それにも関わらずキャンセル料金を請求してくるなどの対応をされたことでそれをひどいと投稿し、さらにその投稿を見た人がけしからんことだと炎上していきます。」

 

桑江「今回ブライダル業界において、社名を明記した投稿が一気に増えたことは、それだけ同じ境遇の人達、その企業を利用した人たちをネット上で結びつきやすくします。検索するという観点で、こうした投稿が多くなればヒットもしやすく、リプライがついてどんどん拡散していきます。これまでブライダル業界のこうした評判は、専門の口コミサイトが中心であり、会場名で掲示板に書かれることを確認しなければ分からなかったわけです。ツイッター検索をする人は、より生の声を収集しようという考えであり、だからこそ企業名を明記されての批判はリスクも大きいわけです。

(詳細はブライダル産業新聞紙面にて、6月11日号)